町工場の「ものづくり」描く漫画家が講演-「おおた工業フェア」で

講演後に販売された単行本にサインをするたなかじゅんさん

講演後に販売された単行本にサインをするたなかじゅんさん

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 漫画家たなかじゅんさんが2月21日、大田区産業プラザPiO(大田区南蒲田1)で「モノづくりの楽しさを広げていこう」というテーマで講演を行った。

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 講演の副題は「マンガ『ナッちゃん』が伝える日本のモノづくりの楽しさ」。大田区蒲田の町工場で働く少女ナツコを通して工業技術の面白さを描くたなかさんの作品「下町鉄工所奮闘記 ナッちゃん東京編」を軸に、日本の「ものづくり」の歴史やこれからの町工場のあり方などについて約1時間半、軽快に話を進めた。

 実家が大阪の鉄工所で、町工場でのものづくりの楽しさには子どものころから身近に接していたというたなかさん作品には、工場の様子やものづくりのプロセスが詳細でリアルに描かれる。講演でも大田区の工業の先進性や活性度、そして技術者が楽しんで価値のあるものを生み出している現状を強調し、今後それをいかに前向きに広めていくべきかを語った。

 講演は2月19日~21日に開催された「高度技術・技能展 おおた工業フェア」の特別講演。約90人の聴衆には地域の町工場の経営者も多く含まれ、「漫画という新しい切り口でのものづくりのアピール」(参加者)に終始うなずく様子も見うけられたほか、講演終了後の単稿本の即売とサイン会にも長蛇の列ができた。

 同作品は現在、「スーパージャンプ」(集英社)に連載中。大阪を舞台にした前シリーズと合わせてこれまでに、単行本が計23巻発売されている。

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