首都高、完成間近の大師トンネルを公開-羽田空港へのアクセス向上へ

「大師ジャンクションにお絵かき」で児童らが描いた作品。この後すぐに夕立ちで流されることに。

「大師ジャンクションにお絵かき」で児童らが描いた作品。この後すぐに夕立ちで流されることに。

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 首都高速道路は5月27日、羽田空港から多摩川を挟んだ対岸にあり今秋に完成予定の「首都高神奈川6号川崎線大師ジャンクション」の建設現場を報道陣に公開した。

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 今年10月に開通するのは、2002年に完成した川崎線「殿町出入口」から大師ジャンクションまでの2キロ区間。このうち1.1キロは地下を通る大師トンネルとなり、昨年3月に完成した「大師出入口」に連結する。この川崎線の開通により首都高横羽線と湾岸線が結ばれ、川崎市街方面から羽田空港へのアクセスが大きく向上することが期待されている。

 見学者は大師PA付近からループ状の同ジャンクション連結路部分に入場。中心部までトンネル内を数百メートル徒歩で見学した。浮島方面と大師方面の道路はそれぞれ2車線ずつで、連結路では1車線、地下では上下の立体構造となり、避難通路・換気ダクトのほか電話・電気・水道・工業用水・ガスが通る共同溝も併設される。

 同トンネルは同社が開発した世界初の「MMST(マルチマイクロシールドトンネル)工法」により建設されたもの。同工法はトンネルの外郭の縦横の壁を小型の四角いシールドマシンで掘り、それらをつなぎ合わせることで内部に巨大なトンネルを造る最新工法。通常は円形となるトンネル断面が四角形となり、地下空間を効率よく使えることが特徴だという。

 トンネル内には、死角のないようテレビカメラ45台を配置し走行状態を自動検知。消火器・泡消火栓は50メートルごと、上下合わせ全47台を設置する。非常電話は100メートルおきに、非常口は250メートルごとに設ける。携帯電話も全キャリアで通話が可能になるという。

 当日は、アスファルト塗装前の車道に絵を描く「大師ジャンクションにお絵かき」イベントも同時開催。地元殿町小学校6年の児童ら数十人が、開通を前にした大師トンネル入り口付近に色とりどりのチョークで絵を描いた。途中夕立が襲い、トンネル内に大量の雨水が流れ込むハプニングもあり、これらの「お絵かき」作品は洗い流されたが、トンネル内を流れる7色の川に児童らは大喜びしていた。

 同社では今後、同現場の一般公開も順次行う予定。

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