ホテルの建設ラッシュやインフラ整備のための社会実験など2020年の東京五輪を見据えた展開が目立った2016年、東京ベイ経済新聞の年間PV（ページビュー）ランキング1位に輝いたのは水掛け祭りと音楽フェスを融合したイベント「Fun!Fun!!Splash!!!（ファンファンスプラッシュ）」を紹介する記事だった。

　10位以下の記事も含めると、トップテンにランクインした5位の「羽田空港～秋葉原間で舟運社会実験」、10位の「お台場に『グランドニッコー東京 台場』開業へ」をはじめ、世界最高水準の「おもてなし」を目指す羽田空港の情報ユニバーサルデザイン高度化実験（14位）や、浦安にオープン予定の「東京ベイ東急ホテル」（19位）など、ホテル開業やインフラ整備などへの関心の高さが伺える結果となった。

　ランキングは、今年1月1日から12月19日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り（カッコ内は掲載日）。

1. お台場で「ファンファンスプラッシュ」　水掛け祭りと音楽フェスが融合（8/8）

2. お台場にポケGOユーザー集まる　レアポケモン「ラプラス」出現で（10/4）

3. お台場の「実物大ガンダム立像」来春撤去へ　「悲しい限り」ファンの声（12/13）

4. お台場で「クラシックカー」イベント　往年の名車が一堂に（1/27）

5. 羽田空港～秋葉原間で舟運社会実験　運航希望事業者など決まる（2/1）

6. 寺田倉庫が「建築倉庫ミュージアム」オープンへ　希少性の高い建築模型の展示も（3/8）

7. 羽田空港にオリジナルスイーツ「メープルラングドシャ」　大統領シェフがプロデュース（10/6）

8. お台場でウオーターフェス　街中を滑る巨大ウオータースライダーも（5/13）

9. 公園に貴族ピクニック集団　ブルボン王朝の衣装でブルボンのお菓子楽しむ（11/15）

10. お台場に「グランドニッコー東京 台場」開業へ　ベイエリアの景色も一望（7/7）

　1位の「ファンファンスプラッシュ」をはじめ、クラシックカーイベントやウオーターフェスなど、東京ベイエリア特有の広大な敷地を生かしたイベントの注目度の高さがうかがえる。土地柄を反映したイベントなどがランクインする中、ユーザーの注目を集めたのがお台場にレアポケモン「ラプラス」が出現したことを紹介した記事。「ポケモンGO」人気は健在で、出現情報が寄せられたお台場エリアは多くのポケGOユーザーたちでにぎわいをみせた。

　アニメに関連する話題として、お台場のシンボルで観光名所の一つである「実物大ガンダム立像」が来春撤去される記事も同様に注目を集めた。お台場エリアを代表する観光スポットが姿を消すことのみならず、ファンの悲しむ声が反映された結果からか、公開して1週間足らずで3位にランクイン。撤去されるガンダムの行方やガンダム跡地には何が鎮座するのかなど、今後の動向からも目が離せなくなりそうだ。

　2020年の東京五輪を追い風にさらなる開発が進むことが予想される東京ベリエリア。同エリアには日本の玄関口「羽田空港」があるため、訪日外国人需要などに対して顕著なエリアでもある。東京ベイ経済新聞では来年も、都市スケールでのインフラ整備をはじめ、インバウンド向けのイベントや東京湾海上の様子まで、多角的な情報を伝えていきたい。