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リムジンバス羽田空港線に「排ガスの出ない」燃料電池車-世界初の高速道路定期運行

リムジンバスの燃料電池車と同社に水素を供給する「羽田水素ステーション」 画像=水素供給・利用技術研究組合

リムジンバスの燃料電池車と同社に水素を供給する「羽田水素ステーション」 画像=水素供給・利用技術研究組合

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 リムジンバス(東京空港交通、中央区)の羽田空港~新宿線と羽田空港~東京シティエアターミナル(TCAT)線で12月16日、水素を使った「燃料電池車両」の運行が始まった。

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 経済産業省の「水素利用社会システム構築実証事業」の一環で、同社が特別車両で「水素供給・利用技術研究組合(HySUT)」が実施する「水素ハイウェイプロジェクト」に協力するもの。燃料電池バスは水素と酸素の化学反応による発電で動くモーターで走行する。化石燃料車よりエネルギー効率が高く、排ガスが発生しないため環境への負担が少ないことが特徴。

 同車両の運行は各線1日1往復で、新宿線が羽田空港第2ターミナルを8時15分(第1ターミナルは8時20分)に出発する便と新宿駅西口発9時40分の便。TCAT線は同12時45分(12時50分)出発の便とTCAT発13時40分の便。

 同社営業部担当者によると新型車両は「日野ブルーリボンシティ」で、2005年の愛知万博で活躍したエコ・バスのうち2台を高速道路で走れるよう改造したものだという。同車両は通常車両と比べて燃焼エンジン音がない分車内が静かであることに加え、シートピッチ(座席の前後幅)が通常より9センチ長い43センチとなっていることで「抜群の乗り心地」を楽しめるという。

 燃料電池車の高速道路定期運行は今回が世界で初めて。定期運行による実証データは将来の燃料電池バスの本格的な実用化に向けて活用していくという。

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