羽田空港にアジア最大手LCC就航-エアアジアXがクアラルンプール線

乗客でにぎわうエアアジアXの搭乗手続きカウンター(羽田空港国際線ターミナルで撮影)

乗客でにぎわうエアアジアXの搭乗手続きカウンター(羽田空港国際線ターミナルで撮影)

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 アジア最大手の格安航空会社(LCC)エアアジアグループのエアアジアX(マレーシア、D7)が12月9日、羽田~クアラルンプール線に就航した。羽田空港に乗り入れるLCC定期便は同社が初めて。

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 クアラルンプールからの初便は320人の乗客を乗せ、ほぼ定刻の22時32分に羽田に到着。同便で到着した同社のアズラン・オスマンラニCEOらが到着ゲートで乗客を出迎え、就航を祝った。羽田発便は定刻より10分遅れの同日23時55分、297人の乗客とともに出発した。

 同社の羽田~クアラルンプール線は最新鋭のエアバスA330-300型機(377席)を使用し、週3便(火・木・土)の運航。機内サービスや飲食・毛布などの機内サービスは有料だが、エコノミークラスの通常片道運賃を1万4,000円台からの低価格に設定し、特定期間には1万円以下の破格のキャンペーン料金なども提供する。販売はオンラインによる直販が9割を占めるという。新しいビジネスモデルで成功した同社について、羽田発初便に搭乗したマレーシア人の30代ビジネスマンは「エアアジアは従来の半額以下の格安運賃で東南アジアの空の旅のスタイルを変えた。日本乗り入れで、日本人ももっと気軽に海外に出かけるようになると思う」と話していた。

 同社は10日、都内で同CEOらによる記者会見を開催。羽田線就航への喜びと成功への自信を示すとともに、「今後数カ月以内に羽田線を週7便に増便を、さらに3年以内をめどに日本国内の3都市への乗り入れも実現したい」と日本市場拡大に向けた意欲をアピールした。同CEOによると、予約率は今月が9割、2011年1月と2月はそれぞれ約8割を超える好調ぶりだという。会見では2011年8月~10月末の期間に向けたキャンペーン価格として、8,000円の片道運賃も発表している。

 LCCは欧米と東南アジアでは航空座席のシェアで少なくとも約20~30%を占めているとされ、日本でも関西空港や成田空港などにすでに韓国やオーストラリアのLCCが乗り入れ、低料金で話題を集めている。伝統的な大手航空会社との間で主に料金面での競争が促される一方で、「これまでにない新しい旅行市場を生み出す起爆剤」(旅行業界関係者)としての期待も大きい。

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