日本科学未来館（江東区青海2）で5月14日、若田光一宇宙飛行士の国際宇宙ステーション（ISS）から地球への帰還の模様のパビリックビューイング・イベントが開催された。

　日本人初のISS船長となった若田さんの188日ぶりの地上帰還を大勢で出迎えようと、同館が企画。1階インフォメーションロビーの壁面に設置されている大型モニターに10時30分より、同館の科学コミュニケーターの解説の下、若田さんの略歴や国際的な宇宙開発の情報などが映し出され、10時58分ごろの帰還カプセルの着地時間前後にはJAXAなどによる現地カザフスタンからのライブ中継を上映した。

　パブリックビューイングには同館を訪れている修学旅行生などの学生らを中心に約250人が参加。着地したカプセルのハッチが開けられ若田さんの元気な姿が映し出されると、参加者からは一斉に歓声と拍手が沸き起こった。神奈川県から学校行事で東京を訪れている中学生グループは「理科系志望で、自分たちで日本科学未来館に来ることを計画した。歴史的な瞬間をライブで見られてうれしい」と、パブリックビューイングを目的に訪れたという都内の40代の男性は「若田さんは尊敬できる日本人。無事に戻ってこられてほっとした。早く宇宙の話を（会見などで）聞きたい」とそれぞれ興奮気味に話していた。

　同館ではこれまでも若田さんのISSへの出発を含む宇宙ロケットの打ち上げなどのライブ中継のパブリックビューイングを実施しており、毎回「科学志向」の同館来訪者数百人が参加している。5月24日には人工衛星「だいち2号」の打ち上げのパブリックビューイングを企画し、来館者とともにカウントダウンを行う予定。