今年10月の供用開始を目指して東京湾の海上で進められている羽田空港D滑走路(2,500メートル)建設工事で、桟橋部の198基の「ジャケット」(橋脚土台)の据え付けが間もなく完了する。
ジャケットは新滑走路島の約3分の1の長さにあたる桟橋部の橋脚として海底に据え付けられる格子状の構造物で、1基の標準寸法が幅63メートル・長さ45メートル・高さ35メートル。重量は約1,300トン。同工事は2007年3月の着工以来、24時間365日の昼夜連続施工により進められており、この年末年始(2009年12月25日~1月7日)にも3基の設置作業が続けられている。
同工事を管理する国土交通省東京空港整備事務所によると、残りの数基のジャケットの製作は千葉県富津市の工場で昨年末に完了しており、今月中旬には198基すべてのジャケット据え付け作業を終える予定だという。その後はジャケット上部の滑走路・誘導路面の床版の設置工事などが進められる。
滑走路島の埋め立て部では現在、外部からの資材に頼らない盛り土工事などがメーンとなり、航空機用の連絡誘導路橋などの工事も順調に進んでいる。同空港の再拡張・国際化、発着枠拡大に向けた主要施設全体が着実に完成に近づいている。