はとバス(大田区昭和島5)は11月1日、屋根のない「オープンバス」による都内観光コースの運行を開始した。「オープンバス」の導入は1960年代以来約40年ぶり。
同バスの運行は、今年創業61年目を迎える同社の謝恩企画「喝采!はとバス劇場第2幕」の目玉の一つ。車両は既存のドレクメーラー社(ドイツ)製2階建てバスの屋根を切り取り「オープンバス」に改造。「オー・ソラ・ミオ!」と命名した。同名はイタリア語の「オー・ソレ・ミオ(`O Sole mio=私の太陽)」をもじったものだという。座席は2階のみの42席で、「車高3.8メートルの2階席から見る景色は開放感があり、大都市東京のダイナミックな景観や風や木々の色づきなどの季節を肌で感じることができる」(同社)。
ツアーは1日3便運行し、午前と午後の2便は新宿高層ビル群・東京タワー・表参道のケヤキ並木を約3時間かけて巡る。夜便は六本木からレインボーブリッシを通り、お台場散策とパレットタウン観覧車乗車が付く約3時間半のコースを走行する。
同社は1965(昭和40)年~1968(昭和43)年、「納涼船羽田モノレール」コースなど都内定期観光コースで「オープンバス」を運行して人気を集めていた。当時の車両は「走るパーラー」と呼ばれたいすず・川崎航空機製のバス(1階建て)の屋根を取り去ったもので話題性は高かったが、天候への対応や車両法上の理由から約3年で運行を取りやめた。同社によると今回のリバイバルは「ファンの期待に応える」ものだという。
料金は、昼のコース(東京駅丸の内南口発)=大人2,000円、小人1,000円、(新宿駅東口発)=大人1,800円、小人900円、夜のコース(東京駅丸の内南口発のみ)=大人2,500円、小人1,500円。すべて毎月第4火曜は運休。夜のコースは2010年1月1日~2月28日は金曜・土曜のみ運行。