羽田海上滑走路建設現場横でワカメづくり-環境学習プログラムの一環で

生育したワカメを持つ小学生 写真=東京湾 藍い海の会

生育したワカメを持つ小学生 写真=東京湾 藍い海の会

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 大田区のNPO法人「東京湾 藍い海の会」(大田区羽田5)は2月19日、建設が進む羽田第4滑走路の工事現場近くの海域で育成したワカメを使って地域の小学生向けに環境教育を実施した。

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 東京湾の環境保全に取り組む同NPOが羽田沖の水質と生態系の改善を目指して実施する活動の一環で、近隣の萩中小学校3年の生徒とともに数カ月かけて実際にワカメを育成した「ワカメ・ワークショップ」の成果を観察する内容。

 同ワークショップでは昨年11月、ワカメの種糸とペットボトルで作ったいかだを羽田沖に設置。十分な生育を確認した後2月19日早朝に、成長ワカメ約500キログラムを収穫した。ワカメは同小学校に運び込まれ、子どもたちは東京湾でのワカメの育成と環境保全の大切さなどの話を聞き、大きく育ったワカメを間近に観察した。

 同法人理事で京浜漁共代表理事でもある亀石幸弘さんによると、富栄養状態である羽田沖の水域では夏には赤潮が発生することもあるが、ワカメなどの海の植物の生育は富栄養を解消し水質の改善を促すという。「ワカメ育成の活動は大田区の地球温暖化対策地域推進計画としても提案しており、将来的には地産地消の産業としての事業化も視野に入れたい」とも。

 同法人では今後も、区内の学校などと協力して同様の環境教育を実施するほか、地域の企業やコミュニティーなどとともに環境保全活動を継続する。

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