激しい降雪と強風で首都圏の交通機関の運行が大きく乱れた1月14日、羽田空港と浜松町を結ぶ東京モノレール(港区)は特殊な「除雪ブラシ」を使用い、ほぼ平常運転を続けた。
東京都内は同日、「爆弾低気圧」と呼ばれる気圧配置の影響で終日激しい降雪と強風に見まわれ、羽田空港発着の航空便計700便近くが欠航したほか、各社鉄道線などのダイヤが大きく乱れた。そうした混乱の中、東京モノレール羽田線ではほぼ全ての車両に特殊な「除雪ブラシ」を装着。巾約85センチのレール(軌道)を覆った雪を除きながら走行し、大きな遅延などを発生せずに全線を運行した。
「ブラシ」は車両前面の連結器部分の下に装着する装置で、営業車両が進行する際に走行するレールの前方を自ら除雪するもの。同社広報担当者によると、「(当社の跨座式の)モノレールは高架部分でも風の影響には強いとされているが、やはり積雪は脅威。除雪に関しては他の鉄道車両と異なる独自の『ブラシ』で対応しており、一定内の積雪であれば効果がある」としている。多くの人々に影響をもたらした悪天候の中、一般にはあまり知られない除雪方法によって空港の地上アクセスが確保された形だ。