ヤマト運輸(本社=中央区)は大田区羽田地区の集配業務に10月より、三菱自動車工業の軽商用電気自動車「MINICAB‐MiEV(ミニキャブ・ミーブ)」を導入する。
宅急便事業で環境負荷の削減を進める同社は昨年10月より同地区で、また今年1月より宮城県仙台市で、軽商用電気自動車の試作車を使った集配実証走行試験を行っていた。同実証実験を踏まえて、今回、試作車と同じ車種100台を発注し、羽田地区と京都市の2エリアで使用することを決めたもの。車両は本年末に納車開始予定で、2011年度中に30台、2012年度以降に残り70台を現地業務に配備する。
同社は羽田空港に隣接する羽田旭町に、「アジア全域におけるサプライチェーンマネジメントのニーズに応える統合ソリューション」と位置付ける物流ターミナル「羽田クロノゲート」(2012年10月稼働予定)の建設を進めている。空港国際化を背景に次世代の物流のボーダレス化・グローバル経営の加速などを目指すもので、周辺地域で電気自動車の導入を積極的に進めることにより、環境に配慮した取り組みも併せて強化していく。
同地域では車両をなるべく使わない集配なども推進する予定で、集配中のCO2排出量ゼロを目指すという。「軽商用電気自動車の発注・導入により、運送業界全体における商用自動車の次世代化の普及促進に貢献したい」(同社)