国土交通省は9月19日、日本とシンガポールとの航空協議が合意し、2010年の羽田空港の新D滑走路供用開始による国際線枠拡充後に羽田~シンガポール線を新設すると発表した。
合意内容によると、新設するのは深夜早朝時間帯(22時~翌7時)に羽田を発着するシンガポール路線で、両国の航空会社がそれぞれ1日2便(うち貨物便は1便まで)の運航が可能になる。日本とシンガポール間には現在、両国の3社が定期旅客便を週79便便運航し(2008年夏スケジュール)、輸送実績は対前年比4%増の179万人(2007年)。羽田路線の開設で、両国間の航空路線は大幅に拡充する。
同協議ではまた、成田-シンガポール線でも成田空港の第2滑走路延伸後に、シンガポール側が1便増便して1日3便運航することで合意。また、シンガポール企業に対して関西国際空港と中部国際空港からそれぞれ米国1地点へ週7便までの運航を認めた。さらに首都圏空港関連路線以外では、アジアゲートウェイ構想に基づいて路線および便数を自由化した。
羽田空港は2010年10月にD滑走路、新管制塔、新国際線旅客ターミナルビルの供用開始を予定し、同省はそれに伴って新設する深夜・早朝時間帯(22時~翌7時)の発着枠を国際線に割り当てる方針を決めている。同空港からは現在、ソウル(金浦)・上海(虹橋)・香港に各社が定期チャーター便を運航するが、各国との航空協議の合意を経て同年にマレーシアと韓国への国際定期便を開設することがすでに決まっている。