羽田空港国際線旅客ターミナルで10月21日の開業より、「出入国自動化ゲート」が運用されている。
法務省入国管理局が導入する国内の国際空港の出入国手続きを簡素化する機械化ゲートで、システムの正式名称を「次世代出入国管理業務個人識別情報自動化ゲートシステム」(沖電気工業製)という。出発旅客が手続きする「出国審査場」と到着旅客が入国審査を受ける「上陸審査場」にそれぞれ1台ずつ設置し、利用希望者は事前に登録手続きを行えば通常の有人カウンターに並ばずに迅速な出入国手続きが可能になる。
登録場所は3階出国エリア・A団体旅客カウンターの隣の専用窓口と2階再入国申請カウンター。パスポートと申請書を提出し、指紋と顔写真の個人識別情報(日本人は指紋のみ)を提供すると、パスポートに登録完了スタンプが押され手続きが完了する。自動化ゲートではリーダー部にパスポートをかざし登録者であることを確認後、指紋と顔写真(出国時は指紋のみ)を提示。その後、審査官によるパスポートのチェックを受けるとゲートが開く。パスポートには出入国スタンプは押されない。原則として登録手続き当日より利用可能。
今回の羽田空港への設置は、2007年の成田国際空港、2009年の中部国際空港・関西国際空港への導入に続く4カ所目。一度手続きすると、登録したパスポートの有効期限が切れるまでどの空港のシステムでも共通で利用できる。同局羽田空港支局によると羽田空港での同システムの利用者数は運用開始以来「順調に伸びている」という。同局では同システムの利用拡大を進めており、企業や団体に向けて出張事前登録なども行う。
出入国管理の電子化・機械化については、香港などの海外の空港でも導入が拡大しており、頻繁に出入国を行う旅客向けに積極的に利用拡大を図っている。
羽田空港での事前登録の時間は専用窓口が8時~16時、再入国申請カウンターが9時~16時(土曜・日曜・祝日、12月29日~1月3日を除く)。