お台場のシンボルプロムナード公園(江東区青海1・2)で8月7日、青森から東京まで東日本大震災の被災地をランニングと自転車でつなぐ「たすき」リレーが最終ゴールを迎えた。
石川佳純さんが東京都知事に1000キロ引き継がれた「たすき」を手渡した。
復興に向けた取り組みなどを発信し、大震災の記憶の風化を防止し全国と被災地のつながりを深めようと東京都と都スポーツ文化事業団が主催した「未来(あした)への道 1000km縦断リレー」。全長距離1238.1キロを15日間かけて走破するコースは、7月24日に青森県庁をスタート。その後、連日、岩手県宮古市・陸前高田市、宮城県仙台市、福島県相馬市・いわき市、茨城県大洗町、千葉県旭市などを経由して東京に向けて引き継がれた。コース上では「交通規制を行わず、交通ルールを順守しジョギング程度のスピードで歩道を走行し、競争はしない」などのルールを設け、小学生や障害者の参加を可能にしたのも特徴。
最終日の7日は、千葉県庁から最終ゴール地点のお台場エリアのシンボルプロムナード公園までの最終14区間計55.3キロに「たすき」が引き継がれ、17時、東日本を縦断するリレーが完結。全165区間の内、ランニング距離は446.6キロ、自転車走行距離は791.5キロ。一部区間を集団で走る「ふれあいランニング」を含めた参加者は延べ約900人に上った。
最終区間にはゲストランナーとしてロンドン五輪卓球銀メダリストの石川佳純さん、北京・ロンドンパラリンピック車いすテニス金メダリストの国枝慎吾さん、EXILEのパフォーマーTETSUYAさんらが参加。多くの一般ランナーと共にリレーの完走を祝う最終ゴール地点で開催されたセレモニーで、舛添要一東京都知事は「東北の復興なくして日本の明るい未来はない。1000キロの縦断リレーをつないだことで2020年の東京五輪の基礎を1歩築いた」と、石川佳純さんは「900人がつないだ『たすき』を最終ランナーとして引き継がせてもらい光栄。6年後の東京五輪に向けてさらに強くなるようがんばりたい」とそれぞれコメントした。