空港ターミナル施設などの保守管理を行う日本空港テクノ(大田区羽田空港3)は1月、空港ターミナルに特化したビル清掃ロボットの販売を始めた。
同社は羽田空港旅客ターミナルを管理運営する日本空港ビルデングのグループ企業。同空港国内線ターミナルの館内清掃を行っていることから、これまでにも、ロボット事業などを手掛けるフィグラ(千代田区)の業務用清掃ロボットの開発・改良に協力していた。今月、新型の清掃ロボットの販売開始を機に、同社はフィグラと代理店契約を締結。販売業務を開始したもの。
商品は「自律走行型清掃ロボット『F.ROBO CLEAN』」の新モデル。本体の大きさは長さ51.9センチ・幅51センチ・高さ43センチ。清掃のための吸引機能に加え、超音波距離センサー・ジャイロセンサー・段差センサーを搭載し、分速8~30メートルで自動走行ができる。前進・後退・旋回・往復走行などの動きのほか、障害物の回避や人を認識して自動停止することが可能。周囲に「お掃除したいので道を開けてもらえませんか」と音声を発することもできる。稼働時間は約2.5時間の充電で連続約2時間。最大で約515坪(約1700平方メートル)の床面を清掃できる。価格は1台190万円。
羽田空港ではすでに第2ターミナルと国際線ターミナルに同ロボットの初期型が5台導入されており、清掃業務の品質向上と効率化に貢献しているという。空港での清掃ロボットは「作業効率が高く、人のおよそ3倍の仕事をする。注目度もあり、子どもたちにも人気が高い」(同社担当者)という。「広い床面のあるビル施設への導入が想定でき、今後、新型を全国の空港ターミナルビルなどへ販売していきたい」とも。