いすみ鉄道(千葉県大多喜町)は羽田空港第1ターミナルの会議室で1月21日、「自社養成乗務員訓練生募集」説明会を開催した。
同鉄道は千葉県房総半島の大原と上総中野間26.8キロをディーゼル車両で運行する第3セクター。厳しい経営環境の中、観光列車としての鉄道企画や地域の観光振興などとの連携を積極的に進め、「ローカル鉄道」の魅力と存在意義を広くアピールしている。
同社が2010年より導入する社会人を対象にした運転士の自社養成プランはローカル鉄道ならではオリジナル企画で、合格者は「列車乗務員訓練生」として約1年半、訓練費を自費で負担し国交省の「動力車操縦士免許」の取得を目指す。将来の乗務員不足への対応と社会人の「職業を通じた自己実現」の機会を提供するのが狙いだという。募集は今回が第3期。
空港での説明会は会社の理念や訓練生募集要項の詳細を、同社幹部と乗務員が全国から訪れる応募希望者に直接伝えるもの。大多喜で実施された第1回に次ぐ今期2回目の開催で、参加者は北海道在住者や女性を含み2回合わせて約50人に上った。同社によると、同養成プランの第1期訓練生4人が昨年末、操縦士免許を取得したことも影響し、今期の説明会には従来の約2倍の参加者が集まったという。
約3時間の説明会では具体的な内容についての質疑応答の時間も設けられ、参加者は熱心にメモを取っていた。今後、応募者の試験・適性検査などを経て4人を採用する。入社と勤務開始は4月を予定。