ANAは6月16日、シンガポールで貨物専用機767-300BCF(ボーイング・コンバーテッド・フレイター)の初号機を世界で初めて受領した。7月から羽田発などの貨物路線に投入する。
同機種は、同社保有の型旅客機767-300を貨物機に仕様変更したもので、STエアロスペース(シンガポール)が改造作業を担当。ボーイング(ワシントン州シアトル)の試験と認証を経て、初号機の引き渡しが行われた。同社は2010年までに合計7機を導入する。
初号機は7月1日深夜発の羽田~関空~上海線から運航を開始し、その後、近・中距離アジア路線や国内深夜貨物便の路線を運航する予定。また、同社が4月に日本通運(港区)・近鉄エクスプレス(千代田区)と共同設立した国際エクスプレス会社「オールエスプレス」の輸送に活用されることが決まっており、機体には同新会社の商品ブランド名「ALLEX」(アレックス)のロゴもペイントされる。
同社は、保有する767-300ER型旅客機を新世代の787型機に置き換えていくなど、全社的なフリート戦略を進めているが、退役する旅客機を貨物機へ仕様変更することにより、資産の有効活用とコスト削減を期待するという。
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