国内線の航空機に持ち込める手荷物の取り扱いルールが12月1日、国内定期便を運航する全航空会社間で統一され、各空港の保安検査場などで運用が始まった。
機内持ち込み手荷物の基準や取り扱いルールはこれまで航空会社ごとに運用方法が異なっていたが、航空各社で組織する「定期航空協会」(東京都港区)が全社間で標準化したもの。統一基準では、持ち込み可能なサイズを、座席数100席以上の旅客便は縦・横・奥行きの長さの合計115(55×40×25)センチ以内、100席未満の便は合計100(45×35×20)センチ以内とすることなどが規定され、すべての旅客が通過する保安検査場でチェックすることになった。
新基準の導入直後には、100席以上の旅客便に持ち込める最大サイズである「縦・横・奥行きの長さの合計(=115センチ)」と、各辺の長さの上限である「55×40×25センチの合計(=120センチ)」との間に「5センチの誤差」があることが話題になった。JALとANAによると、合計「115センチ」の条件は国際標準に基づいて従来から使用していたもので、各辺の上限は実際の航空機の収納スペースの大きさに準じて設定した条件だという。「2つの条件を満たさないと規定外のサイズとなる」とのことで、縦・横・奥行きのすべてが最長の55×40×25センチの大きさの手荷物は持ち込めないことになる。「空港に手荷物のサイズを確認できるゲージ(枠型)を設置しているので、それに収まるかどうかを確認していただきたい」(両社)とも。
運用初日の1日、羽田空港をはじめとする各空港では新ルールの導入による混乱は特に見られなかったという。「(手荷物のサイズが基準化することで)機内での収納作業がよりスムーズになり、定時運航にもつながる」と空港担当者。(取材協力=みんなの空港新聞)