京急電鉄は7月3日より、接客サービス向上を目指して羽田空港駅・京急蒲田駅などに駅係員の「笑顔度」を測定する「スマイルスキャン」を順次導入している。
係員が笑顔の訓練を定期的・日常的に行うことで、利用者が安心できる接客姿勢や意識を浸透させることが目的。集めたデータは研修時の笑顔づくりのトレーニングなどに活用するほか、出勤時や勤務中に職員がスキャンを使って自身の笑顔をチェックする。「笑顔履歴機能」に記録された自身の最高の笑顔画像のプリントアウトを携帯し、自己啓発に努めることも指導していく。
同システムはオムロン(京都市)が開発した。カメラ画像の中から顔を検出し、目・口の開閉度、目尻・しわ・口角の形状などの情報を読み取り、笑顔の度合いを0~100%で自動測定する。笑顔度が低い場合に「口角をもっと上げる」などアドバイスを表示する「トレーニングモード」や、2人同時に測定して笑顔度を競い合う「対戦モード」などの付加機能もあるという。
同社は今回の新システム導入を、「来年に予定されている羽田空港『国際ターミナル駅(仮称)』の開業などを見据えた」サービス向上への取り組みと位置付ける。空港機能拡大と利用者増加を控え導入済みの同2駅と品川駅のほか、平和島・京急川崎・横浜など沿線13駅と社員研修施設にも導入していく。