国土交通省は6月16日、羽田・大阪(伊丹)など国が設置・管理する対象空港の着陸料を7月より引き下げると発表した。急速に悪化した景気の影響で低迷する航空事業を支援し、地方の航空路線を維持するのが目的。
地方空港を出発する東京便の羽田空港着陸料には既に10%~50%の引き下げが実施されているが、今回はその率を25%~約67%まで拡大する。最も下げ幅が大きくなるのは、利用者数が伸びない稚内・紋別・中標津・大館能代・山形・能登・南紀白浜・石見・佐賀を出発する便。伊丹・新千歳・福岡の3空港を出発する羽田到着便には引き下げを適用しない。
羽田・大阪以外の国管理の地方空港・共用空港到着便の着陸料については、現行の30%の引き下げ幅を40%に拡大する。
着陸料は航空会社が航空機を着陸させるごとに空港に対して支払うもの。空港ごとに機種別の料金が決められているため、運賃収入が確保できない路線では航空会社の負担が増えることになる。
引き下げ実施期間は2010年3月まで。空港会社が独自に運用する成田・関西・中部などの空港は対象外。(取材協力=みんなの空港新聞)