羽田空港国際線旅客ターミナルビル(大田区羽田空港2)の商業ゾーンに8月28日、江戸の日本橋を再現する巨大な木造「はねだ日本橋」が登場した。神事に続いて一般供用が始まった。
羽田空港国際線旅客ターミナルに登場した「はねだ日本橋」の全景
同空港国際線の運用規模拡大に合わせたターミナルビルの施設拡充の一環。全長25メートル・幅4メートルの橋は、江戸時代初期の実際の日本橋の約半分大きさで、計約35トンの奈良県の「吉野ヒノキ」を使った総ヒノキ造り。新しく完成した同ビル増築部の4階と既存の本館5階の商業ゾーンを結び、一般の空港利用者が自由に通行できる。
環境のトータルデザインは既に供用されている同ターミナルの「江戸小路」などの和風の演出コンセプトを継承するもので、橋の壁面の壁面には「江戸図屏風」(国立歴史民族博物館所蔵)に描かれたモチーフの一部を陶板に焼いて装飾する。「空の旅の玄関口の空港で全国里程の原点『日本橋』を渡ることで、これまでとは違った旅の始まりを感じてもらいたい」と同ビルを管理する東京国際空港ターミナル(TIAT)広報担当者。
同増築部では同時に、多目的ホール「TIAT SKY HALL」、フライトシミュレーターなども設置する連絡通路「TIAT Sky Road」、「山車」を設置するイベントスペース「お祭り広場」などのほか、飲食店・販売店などもオープンした。
同増築部には9月、さらにカフェレストランやファストフード店が営業を始めるほか、国際線乗り継ぎ旅客が入国せずに利用できる「トランジット機能」を国内空港で初めて備える宿泊施設「ロイヤルパークホテル ザ 羽田」が開業を予定する。