はとバス（大田区平和島5）は1月11日、今年成人を迎える同社バスガイド19人らと共に「はとバスガイド成人式」を開き、華やかに祝った。

　色鮮やかな晴れ着をまとった新成人は大田区平和島の本社車庫前で役員らと共に記念撮影に臨んだ後、窓に「はとバス成人式」の特別ロゴを掲出する同社大型バスで明治神宮に向かった。境内と本殿では厳かな雰囲気の中、絵馬記入、玉串奉納、参拝後を行い、それぞれに社会人として新成人となった思いを胸に誓った。その後はグループ会社の大型クルーズ船上で開催された式典に出席した。

　同社のガイド職は全国から集まる高校新卒者がほとんどで、今年の成人式に臨む19人は2011年3月入社組。入社直前に東日本大震災が発生し、東北地方出身者が郷里の被災に心を痛めただけでなく、観光需要の激減により訓練後の実際の業務も例年よりも少なかったという。厳しい環境の中でのスタートだったためか、新成人に現在の仕事について尋ねると、皆、深い充実感を感じていると話す。千葉県出身の澤田桃子さんは「（ガイドの仕事は）楽しい。毎日お客さまと笑顔でいろいろなやり取りができることが好き。今年は（利用者からお礼の）年賀状を頂きました」と明るい表情で話していた。

　同社は社内の成人式を1962（昭和37）年から実施し、今年が52回目となる「新春の風物詩」。成人するガイドが業務で多忙なため各自治体主催の成人式への出席が難しいことがあるための独自企画だが、「（自治体主催よりも）『はとバス成人式』に参加したい、と言ってくれる新成人もいる」と、同社広報担当者。