ANAと航空機メーカーのボーイング(米)は5月26日、ボーイング社の最新鋭中型旅客機B787が国内の空港設備の検証プログラムの一環で7月3日に羽田空港に飛来すると発表した。
ANAは同型機を世界で初めて導入するエアライン。8月~9月に予定する初号機の受領を前に、ボーイング社と共に実機を使用して国内空港の施設などを検証する。7月4日~8日に羽田~伊丹・関西・岡山・広島の4路線を実際に飛行する予定で、各空港の給油作業・格納庫内のスタンド・空港ゲート・トーイング(機体けん引)作業などとの適合性を確認するという。
同型機は機体への軽量新素材の採用などで燃費が大幅向上し、運航効率の高さと航続距離の長さが特徴になる。機体各部の開発にも日本のメーカーが複数参加しており、ANAが新世代の旅客機として国内・国際の両路線に導入することへの期待も大きい。また開発の遅れなどにより、初号機の納入が当初の予定より3年以上遅れたことからも、実機の羽田への到着は関係者や航空ファンにとっては長く待ち望んでいた瞬間となる。
ANAは今後の機材計画で同型機を55機導入する予定。すでに同型機の詳細を解説する特設サイト「We Fly 1st.」を開設し、世界初就航のPRも行っている。