国土交通省は9月10日、羽田空港が本格的に国際化する10月以降、企業のビジネスジェットや個人が保有する小型機向けの同空港の発着枠を倍増すると発表した。
欧米を中心に同種の航空便の需要が高まるなか、再拡張・国際化を迎える羽田空港で規制緩和と利用促進策を講じるもの。昼間時間帯(6時~23時)の発着回数を現在の最大4回から8回に増やし、国際便にも同時間帯の利用を認める。最長の駐機期間は現在より2日間長い7日間に延ばし、深夜利用に従来求めていた7日前までの事前手続きも撤廃する。
新国際線ターミナル周辺には国際ビジネスジェットも活用できる乗降機用スポットを確保し、出入国手続き施設までの移動時間を短縮するなど、多様な利用者に向けた利便性向上も図る。
現在、羽田空港での海外からのビジネスジェットは、成田空港が運用していない深夜早朝時間帯(23時~翌6時)にのみ発着可能になっている。同省は省内の成長戦略会議で「首都圏空港には、これまで十分に対応できていないニーズへの対応など抜本的な機能強化が必要」と報告されたことを受け、国際的な空港競争力の向上の観点からも規制緩和と利用促進に向けた措置が重要だとしている。
新発着枠の運用は10月31日から。(取材協力=みんなの空港新聞)