セカンドライフに地元企業の集合工場-大田区の街・羽田空港を再現

セカンドライフの「METAL OTAKU」をライブで紹介する奥山さん

セカンドライフの「METAL OTAKU」をライブで紹介する奥山さん

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 大田区の中小製造業などで構成する「WWO:地域産業イノベーション・グループ」(大田区山王3)は2月16日、大田区産業プラザPiO(大田区南蒲田1)で「大田区SLプロジェクト『METAL OTAKU』」の活動報告会を開催した。

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 同プロジェクトは、「ものづくり企業集積のシンボル」としてインターネット上の3次元仮想空間「セカンドライフ」に地域の製造業の集合工場を設け、高度な「ものづくり」の技術・製品などの情報を世界に向けてPRする試み。経済産業省の地域資源活用販路開拓等支援事業に採択され、開発が専門スタッフの手により昨年より続けられている。

 報告会には事前に応募した地域の製造業・情報産業などの関係者21人が参加。「米国発経済危機を乗り越えよう!セカンドライフ活用法」というテーマで、静岡大学大学大学院工学研究科客員教授の平田周さんが現状分析と経営上のヒントを伝える基調講演を行い、続いて同グループ代表の奥山睦さんが、開発が最終段階にある同プロジェクトの活動報告を実際に仮想空間にアクセスしながら行った。

 「METAL OTAKU」では独自のSIM(セカンドライフ内の土地)を確保し、50社の地元企業が入居する集合工場のコンテンツを構築。実際の大田区の街や羽田空港をリアルに再現しつつも未来的なデザインを取り入れる。デジタルハリウッド大学大学院(千代田区)の三淵啓自教授の総指揮の下、最先端のクリエーターたちが開発に当たった。関係者のひとりは「(セカンドライフ内で)リアルの産業の集積を目指すコンテンツは、恐らく世界初」と話す。

 同プロジェクトでは現在、技術や製品のPRができる集合工場の入居企業を募集している。関連するブログやポータルサイトなども開設し「入り口をたくさん設け国内外からビジネスチャンスを呼び込みたい。現在の厳しい経済環境を乗り越える効果的な方策のひとつになると考えている」(奥山さん)。

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