決定が先送りされていた東京五輪・パラリンピックのバレーボール会場が12月21日、東京都・政府・組織委員会・IOCによる国際オリンピック委員会の4者協議で正式に「有明アリーナ」(江東区有明1)新設となることが決定した。
経費削減を目指す同協議で、既存施設の横浜アリーナ活用案か有明アリーナの新設案で絞られていたバレーボール会場。都民の負担軽減などを理由に、横浜アリーナの活用を模索してきたが、設備面の制約や競技団体の反発を懸念して暗礁に乗り上げていた。
有明アリーナ新設には約404億円かかるとし、東京都の調査チームが整備費の見直しを提案。水泳・ボート・カヌーの会場となっている「海の森水上競技場」「アクアティンクスセンター」を含む3施設の整備費の見直しを行ったところ、3施設合計で約400億円の予算削減が可能という試算となり、最終的に有明アリーナを新設する運びとなった。
ほかにも、東京都の小池百合子知事は有明アリーナにコンセッション(運営権の民間売却)を導入すると発表。都の施設でコンセッションを取り入れるのは初めてで、大会後もイベント会場などとして有効に活用していくため、民間事業者の創意工夫を生かせるスキームの構築・地域活性化への貢献などから「官から民へ」という意向を示している。
来年1月下旬から2月中旬にかけて民間企業の意向をヒアリングした後、運営方式の検討に着手。2018年度に事業者を決定するという。