お台場の日本科学未来館(江東区青海2)で9月22日、特別企画「中秋の名月 未来館でお月見!」が開幕した。
地球の姿を映し出す「ジオ・コスモス」。後方は日本科学未来館の3階展示ホール。
毎年恒例の同館独自の「科学を楽しみ身近に感じる」視点による「お月見イベント」。期間中の毎時0・15・45分より約4分間、シンボル展示の地球ディスプレー「Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)」が月に変化する。ジオ・コスモスは館内の吹き抜けの空間に浮かぶ直径約6メートルの巨大な球体で、表面に1万362枚の有機ELパネルを貼り込む。通常は気象衛星が撮影した実際の地球の地形や雲の画像データを映し出し、宇宙空間に浮かぶ地球の姿をリアルに再現するが、イベントでは特別に月周回衛星「かぐや」が捉えた月の表面データを全球に映し出す。館内各所から、月の表面の詳細な地形のほか地球上からは見ることのできない月の裏側も間近に鑑賞することができる。
ジオ・コスモスを目前に見ることができる3階ホールでは毎日14時30分~45分、特別実演「お月見&お地球見」を展開。ジオ・コスモスに「かぐや」が撮影した月と地球の表面のデータを投影し、同館の専門スタッフ「科学コミュニケーター」が人類の月への移住や資源開発、さらには未来の宇宙開発と地球環境の尊さについて解説する。毎日11時45分~12時には、天文関連の話題や日本の「お月見」文化などを紹介する「サイエンス・ミニトーク」も。
今年の「中秋の名月」の前日となる29日は、開館時間を21時まで延長。「特別夜間開館イベント」して、通常見ることのできない宇宙空間に浮かぶ地球のような「夜のジオ・コスモス」を楽しめるほか、宇宙開発を続ける理由を解説する特別企画や3Dプラネタリウムの追加上映などを予定する。
期間中、館内のカフェではトークイベントの開催のほか、「月」にちなんだ特別メニューも提供する。
開館時間は10時~17時(29日は21時まで)。火曜休館。入場料は、大人=600円、18歳以下 =200円。今月30日まで。