JALUX(本社=品川区)が販売する「JALエアラインバッグ復刻版」が、羽田空港の店舗でほぼ完売になっている。
エアラインバッグとは海外旅行が普及する前の1960年代、航空会社がファーストクラスの搭乗者や初期のパッケージツアー参加者に提供した、機能的な機内持ち込み用トラベルバッグ。当時は海外旅行のステータスシンボルで、一般の人々のあこがれのアイテムだった。
同社は昨年8月から、「トラベルバッグの先駆け」として同バッグの復刻版2タイプを羽田空港のエアラインショップ「BLUESKY」で限定販売していたが、現在「ほとんど在庫がない状態」(同社)だという。
関係者によると、5月31日のラストフライトでJALの「鶴丸マーク」塗装機がすべて姿を消したことが好調な売れ行きに影響しているという。
同バッグに描かれる「鶴丸」は、JALを象徴するロゴマーク。1954年の国際線開設に伴って使用が始まり、1960年に初めて機体に描かれた。その後約半世紀にわたって世界の空港で親しまれたが、先月その歴史の幕を閉じた。航空関係者や航空ファンからは、同ロゴマークの消滅を惜しむ声が多く聞かれるという。
同マークの「引退」スケジュールは、JALが今年1月に発表した。羽田空港に勤務する航空会社職員の一人は、「そのころから鶴丸を大きく描いた復刻版バッグへの注目度が高まった可能性がある」と話す。
同バッグは現在、同社オンランインショップで販売中だが、在庫がなくなり次第終了となる。価格は4,725円~。