大田区立郷土博物館(大田区南馬込5)は6月15日、豊田コレクション意匠研究所の豊田満夫さんを講師に迎えて「オシャレな風呂敷の包み方」体験学習会を開催した。
同館による毎年恒例の学習会で、風呂敷や木綿製品の伝統文化を地域に伝えるのが目的。今回は事前申し込みを済ませた女性17人が参加した。
豊田さんはまず風呂敷の歴史などをひもとき、自身のコレクションからヨーロッパの自動車メーカーが配布した風呂敷、過去の総理大臣が一部の人にのみ配った自筆入りの風呂敷、東京オリンピックの写真入り風呂敷など、貴重な品を紹介した。
続く実技では、参加者が風呂敷で箱やビール瓶、スイカなどボール状のものを包む方法を学んだ。説明しながら各テーブルを回る豊田さんに活発に質問を寄せ、参加者同士でも結び方の方法を話し合うなど、積極的な学習会となった。参加者の一人の岩崎ひろみさんは「これまでも風呂敷を使っていたが、アレンジの方法がもっとあるということが分かりとても楽しかった」と感想を語った。
同館で風呂敷や袱紗(ふくさ)などの講座が開かれるようになったのは、同館が1984年にアメリカのピーボディー・エセックス博物館(マサチューセッツ州セーラム市、当時はセーラム・ピーボディー博物館)と姉妹館提携をしたのがきっかけ。ピーボディー博物館が所蔵していた多くの風呂敷などを同館で展示することになり、その際に豊田さんとのつながりができたという。その後2002年に豊田さんの協力を得て「木綿-染められた遊び心」という特別展を開き、以降は毎年風呂敷や袱紗など木綿に関する学習会を開いている。
豊田さんは「バッグなどは入れられる物の形が決まっているが、風呂敷は丸でも三角でもどんな形でも包める。しかも持ち運びはポケットに入れられる。風呂敷の良さに改めて気付いてもらい、これからも便利に使い続けてほしい」と話す。
大田区郷土博物館豊田コレクション意匠研究所研究家招き「風呂敷の包み方」体験学習会-区立郷土博物館(羽田経済新聞)神楽坂にフードコーディネーターが手がけた風呂敷専門店(市ケ谷経済新聞)東京ミッドタウン「とらや」でふろしき展-包み方教室も(六本木経済新聞)