大田区の主婦を中心とする女性ネットワークが4月1日、ものづくりの技術などの地域資源のマーケティングとコンサルティング業務を多角的に行う合同会社「LLC. VALN」(大田区山王2、TEL 090-1509-4112)を設立した。
代表の菊地真紀子さんらが中心となり、「地域の課題は地域のニーズ(需要)と地域のシーズ(強み)を知る地域のバリュー(女性の感性)が解決できる」という理念の下、「東京都地域中小企業応援ファンド」の助成を受けて起業。地域の課題を分析し、「ものづくり」を核に中小企業・教育機関・行政・助成と若者ら市民による「持続可能な産官学連携の循環型ネットワーク」の構築を目指すという。社名の「VALN」は、理念である「地域ニーズに価値で応える」を意味する「Value Applied Local Needs」の頭文字を取った。
今後の具体的な活動としては、すでに「大田ブランド」として認知されている地域発の商品の販促・広報、子育てをする女性らが家にいてもスキルを生かして起業するできる環境の整備、商店街の空き店舗を地域の子育て中の母親と子どもや、多くの人と物が集まる拠点に変える試み、オリジナル商品の企画開発・販売などを予定する。「大田ブランド」の展示販売場所としては今年10月に再拡張・国際化する羽田空港での展開も視野に入れる。
菊地さんは「大田区には中小企業の技術、さまざまなスキルを持つ女性、アイデア豊富な学生、そして国際化する羽田空港がある。これらの資源をつなぐネットワークの力で地域の産業と人々の働きを変えていく。ものづくり企業に活力を与え、そのエネルギーを地域の女性に、地域全体に、そして全国に波及していきたい」と新たな事業のスタートに意欲をみせる。