JALの会社更生法の適用申請と企業再生支援機構の支援決定から一夜明けた1月20日、羽田空港第1ターミナルでは旅客の混乱や遅延などのトラブルは見られず、国内各地への国内線フライトが通常運航を続けている。
同社は19日、ホームページに「JALは飛び続けます。」という「お知らせ」を一般利用者と株主向けに日本語と英語で掲載。会社更生手続きの開始を伝えるとともに事業の継続やマイレージの保護などを確約した。また、同社が加盟している航空アライアンス「ワンワールド」も「更生法適用申請がアライアンスメンバーとしてJALの立場に影響を与えることはない」と、現時点で従来の体制が変わらないことを強調している。
羽田空港ターミナルでは、休暇で沖縄便に搭乗するという都内の50代夫婦は「(JALの経営危機が)ここまで深刻だとは最近まで知らなかった。安全を最優先に、新しい会社に生まれ変わるつもりで再建してほしい」と、昨日からの報道に戸惑いの表情を見せながらもエールを送る。同社カウンタースタッフも、こうした利用客の期待に応えるようと、笑顔で接客業務にあたっているのが印象的だった。
同社の再建案が今後具体化されていく中、羽田空港から就航する地方空港や自治体関係者からは既に、今後のさらなる路線縮小と撤退を不安視する声も多く上がっている。