総務省は9月7日、羽田空港で外国人の入国審査に要した最長待ち時間の月平均(2009年1月~7月)が前年比で約5分短縮していると発表した。
同省は今年3月、訪日外国人旅行者の増加策として法務省に入国審査の待ち時間短縮を勧告。羽田と成田・中部・関西の主要4国際空港を対象に対応の実績を調査したもの。
羽田での最長審査待ち時間の月平均は、勧告後の5月には前年同月から7分短い19分に、6月には9分短い18分となった。ともに同省が空港の平均待ち時間の目標とする20分を2006年の調査開始以来、初めて下回った。4空港全体では、5月が前年同月より14.5分短い18.2分に、6月が9.5分短い17分になった。
勧告を受けた法務省は4月以降、審査をスムーズにするため外国人に使用する機器の説明を行う要員(民間人スタッフ)を1,000人配置し、最近も今年度補正予算で2,000人を増員している。
総務省は「景気後退や新型インフルエンザの影響で訪日外国人が減少した面もあるが、法務省の取り組みも短縮要因になった」との見方を示している。