ANAは4月15日、羽田空港第2ターミナルに新型の4人乗り電動カートを導入した。
同カートは、第2旅客ターミナルの保安検査場から搭乗口まで、歩行移動が不安な旅客が無料で利用できる。同区間の距離は最長で500メートル。同社は電動カートサービスを「ANAらくのりサービス」として希望する旅客に提供しており、これまでは2人乗りの電動カートが4台使用されていた。現在、1日平均300名の利用があるという。
4人乗りの新型は、ANAがゼロスポーツ(岐阜県名務原市)と共同開発したもの。乗車人数を4人に増員し、連続稼働時間を延ばすためバッテリーの持続性を強化したほか、車体幅を75センチにスリム化し、ウインカーや最高速制御装置などの安全面にも配慮した。前面は飛行機のコックピットをイメージした親しみやすいデザイン。
空港旅客用の無料電動カートは、ターミナル内の移動区間が長く平面的な欧米の巨大空港では一般的だが、動く歩道などが整備された国内空港ではまだ特殊なサービス。多様化する航空旅客へのサービスの一環として、今後の活躍が期待される。
ANAでは、今後2人乗りの電動カートを順次新型に更新する。