臨海副都心のテレコムセンタービル(江東区青海2)に3月1日、ものづくりに特化したコワーキングと創業支援の施設「MONO(モノ)」がオープンした。
新しい時代の日本のものづくりの担い手を支援しようと、後藤建築事務所(港区)が開設。施設の整備は東京都が国際会議や展示会などの誘致を進める「臨海副都心MICE拠点化推進事業」の補助対象にもなっている。企画運営は天王洲アイルでITベンチャーに向けたコワーキングオフィスを展開するサムライインキュベート(品川区)が協力する。
施設は眺望の良い同ビル14階に立地し、面積は約300坪。仕切りのないデスクを置いたスタイリッシュなインテリアのワークスペースに計134席を用意し、3次元(3D)プリンターやレーザー加工機などを設置した「工作スペース」を併設する。利用者は最先端の加工機器を使い、試作品などを制作できる。
利用は会員制を中心に、月額(席単価)は固定席=3万1,500円、フリー席=2万1,000円。1日のみの「ドロップイン」(2,000円)でも利用できる。対象は「ものづくり」を軸にしたスタートアップ、フリーランス、個人事業主。オフィス内には、電源、無線LAN、プリンター、プロジェクター、スクリーン、会議室、仮眠室、シャワールーム、カフェスペースを用意する。
後藤建築事務所の後藤英逸社長は、前夜に関係者らを招いて開かれたオープングパーティーの席で「『MONO』は単なる『もの』を作るだけでなく、より高い次元のコンセプトや世界を作る場になると良いと考えている。さまざまな人が集まり交わる『縁側』のような存在で、企業・技術を製品に、製品を商品にするための環境を提供する」と新事業にかける意気込みを語った。今後は起業家向けのセミナーやものづくりに関連したイベントの開催を企画するほか、企業・大学・研究機関・各種専門家などとの連携で利用者の事業やファイナンスを支援し、「ものづくりのスタートアップの総合プラットフォーム」を目指したいとしている。
現在、会員を募集している。問い合わせは同施設のウェブサイトの専用フォームから受け付ける。日時限定で「体験ツアー」も実施する。
24時間・365日利用可能。