羽田空港国際線ターミナル(大田区羽田空港2)で10月10日、日本のさまざまな伝統芸能を紹介するイベントが開催され、内外の空港利用者を楽しませた。
イベントは「伝統芸能SHORT TRIP in 羽田」で、アーツカウンシル東京準備機構(東京都歴史文化財団)が、日本の伝統芸能を初心者や外国人にも分かりやすく紹介しようと開催した。同ターミナル4階の「江戸舞台」「広小路」「江戸小路」などを会場に、津軽三味線、日本舞踊、獅子舞、浪曲などのパフォーマンスのほか、一般が実際に参加体験できる本格的な茶道のお点前や職人による和楽器作りの実演など多彩な企画が展開され、ターミナルは日本の伝統文化一色に染まった。
2階到着ロビーでは、国際線で到着した旅客を琴や三味線などの伝統楽器の演奏で出迎える企画も実施した。台湾から到着したというビジネスマンは、「日本の伝統文化は知っていたつもりだった。実際に和楽器の音色を聴いてその奥深さを感じた」と日本ならではの空港イベントに感激した様子だった。
主催団体の担当者によると「伝統芸能は劇場などの閉じた空間で披露することが多いが、(パブリックスペースである)空港ターミナルでは参加者に『生活の中で芸能を楽しむ』という本来のスタイルで伝統文化に接してもらえ、期待通りの盛り上がりをみせた」と話す。「今後も機会があれば空港などのスペースで同様のイベントの企画を検討したい」とも。