はとバス(大田区平和島5)は11月1日、別府はとバス(大分県別府市)に対して求めていた商号使用禁止の訴えで両者に和解合意が成立したと発表した。今後、別府はとバスが商号を変更する。
はとバスは2009年2月より別府はとバスに対し名称使用中止を望む交渉を続けてきたが折り合いがつかず、2010年9月、不正競争防止法に基づいて東京地方裁判所に提訴していた。今回、両社が受け入れた同地裁の和解勧告の内容は、「別府はとバスは今後、社名変更登記を行い商号『はとバス』を使用しない」「別府はとバスはバス車体や看板などから『はとバス』の表記をなくす」「別府はとバスがはとバスに対して和解金を支払う(金額は非公表)」というもの。
はとバスは、今回の訴えは社名についての混乱・誤解を防ぐなど消費者保護の観点に基づくもので、今後も同様のケースには「経営理念の中核である『お客さまの安心・安全を最優先する』ことにのっとり厳正に対処していきたい」としている。
別府はとバスは「株主の了解を得て速やかに商号変更する。新商号は新しい独自ブランドとして登記したい」とコメントしている。