羽田空港沖合海上に建設中のD滑走路の工事状況をまとめた動画が、ウェブで公開されている。
工事を管理する関東地方整備局東京空港事務所(国土交通省)が、同事務所ウェブサイトの「工事記録MOVIE」のページに公開するもの。昨年3月の本格着手から今年1月に滑走路面の一部が海上に姿を現すまでの10カ月間の工事の進ちょくを、15分14秒の動画ファイルにまとめた。
動画は安全祈願祭の様子から始まり、特殊技術を使った最新工法やさまざまな工事データを実際の施工映像とともに時系列で紹介する。同工事は昼夜を通した24時間態勢で進められており、強力な照明設備を伴った夜間工事の様子も盛り込まれる。海上の巨大クレーンがライトアップされて闇夜に立ち上がる光景は美しさを感じるほど。
後半に収められた、滑走路の3分の1を占める桟橋部分の第1号ジャケット(橋脚土台)の設置の光景は圧巻。千葉県富津市などの工場で組み立てられたジャケットが、特殊輸送船で東京湾を横断し現場に到着。寸分の狂いもなく海底に打ち込まれた基礎に慎重に取り付けられ、「滑走路」の一部が初めて海上に姿を現す瞬間が映し出されている。
動画の最後では、完成したD滑走路に着陸する航空機のコックピットから見た2010年の羽田空港の光景がCGで描かれる。
同事務所ではこれまでも特殊な工事などを紹介する動画ファイルを公開していたが、長期の進ちょく状況をダイジェストにまとめたのは今回が初めて。