国土交通省関東地方整備局東京空港整備事務所(大田区羽田空港3)が5月23日、建設中の羽田空港D滑走路(長さ2,500メートル、幅60メートル)の桟橋部分を報道陣に初公開した。
新滑走路建設は同空港の再拡張事業の一環で、同事務所が管轄する。建設位置は空港島の沖合約620メートルで多摩川河口に近いことから、全長の約3分の1が水流に影響を与えない桟橋形式となるハイブリッド構造。世界でもまれな桟橋式滑走路の建設には、耐性・耐震性の確保や防食処理などに最先端の工法を採用し、4月中旬にジャケット(橋脚土台)と滑走路床面の一部が海上に出現していた。
当日、報道陣は船で建設現場に向かった。船上から桟橋部周辺の全容を遠望し、海面から約15メートルの高さのジャケット上へ移動。海上に浮かぶ真新しい滑走路床面で、ジャケット間の継ぎ手部分・チタン製カバープレート内部・床版の据付状態・基礎くい打ち状況など、巨大な滑走路建設工事の進捗と工法の詳細を間近に視察した。
同滑走路は2007年3月に着工。現在、昼夜を通した24時間施工を進め、桟橋部・埋立部・連絡誘導路部を合わせて2010年10月の完成を目指す。同年10月の供用開始により、同空港の発着回数は約1.4倍に増加する予定。建設中の新管制塔と新国際線ターミナルビルなどとともに、同年に予定されている同空港の大幅な機能拡大の中核設備となる。
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