JALグループは4月28日、羽田空港D滑走路の供用開始による国際線発着枠の増加に伴い10月31日より、同空港から9つの国際定期路線を開設すると発表した。
再建中の同社の今年度の路線便数計画の一環。開設するのは羽田発着のソウル・金浦線(週21便)、北京線(14便)、上海・虹橋(14便)、香港(7便)、台北・松山(14便)、サンフランシスコ線(7便)、ホノルル(7便)、バンコク(7便)、パリ(7便)の合計週98便。ソウル・北京・上海線は現行の「定期チャーター便」での運航を定期便化し便数を倍増する。香港線は現在の深夜・早朝時間帯での運航を昼間時間帯に変更する。そのほかの路線は再拡張・国際化後の同空港では初めての就航となる。
北京・香港・台北・サンフランシスコの4路線は羽田便運航を前提として現行の成田路線を運休する予定で、実質的には使用空港の移管となる。同路線計画では国際線15路線の運休と2路線の減便、国内線30路線の運休(一部路線は同社グループからの離脱)と13路線の減便、さらに使用機材のダウンサイジングなど、国際線の約4割、国内線の約3割の事業規模縮小が発表されたが、増便は同羽田路線のみ。
同社は同国際線運航計画を「よりビジネス需要に軸足をおいた路線構成への転換」としており、羽田空港発着の新国際路線については「欧州・米州・アジアの高需要路線を羽田空港発着とすることでバランスの良い国際線ネットワークを構築し、豊富な国内線との接続で国内各地を結ぶことができる」とコメントしている。
国内の航空会社が10月以降の羽田発着の国際線運航スケジュールを正式発表するのは今回が初めて。