ANAは12月1日より、20年前の機体デザインを復刻した「ANAモヒカンジェット」を羽田~宮崎・羽田~鹿児島線を中心に運航する。
復活する機体デザインは1969年~1989年のコーポレートデザインだった「モヒカンルック」をあしらうもの。ボーイング767型機の一部に施される。機体上部に「モヒカン刈り」のような青色のラインが入り、垂直尾翼にはレオナルド・ダ・ヴィンチの図案をモチーフにした社章が描かれる。同図案は現在のヘリコプターの原型とされているもので、その由来は同社の旧社名「日本ヘリコプター」までさかのぼる。機体側面には「全日空 ALL NIPPON AIRWAYS」を当時のフォントでペイントする。
同デザインは初号機が塗装された1969(昭和44)年5月より最終機が運航された1989年3月まで、日本経済が高度経済成長期を迎えた時代に国内各地を飛び回った。同社は「航空機での旅行に多くの夢があった当時を思い出して飛行機での旅行を楽しんでもらうとともに、社員には初心に立ち戻る象徴に」という社内提案から、復刻デザイン機の運航を決めたという。同社によると、復刻版の機体デザインは国内の航空会社では初めて。
塗装機は2013年までの限定期間中順次、国内線の各路線に就航する。併せて、運航便を利用し、宮崎や鹿児島で当時のハネムーンの人気コースを再現したツアーなどの販売も行う。運航スケジュールなどの詳細は専用ホームページで確認できる。