羽田空港第1ターミナル付近で建設が進む新管制塔の外観工事が完成に近づいている。
同塔は、完成時の延べ床面積が約575坪で高さは116メートル。日本初の100メートルを超える高さの管制塔で、世界でもバンコクとクアラルンプールに次ぐ3番目となる。工事は2007年に着手し現在までに構造体・外観がほぼ完成。高さはすでに現行の塔(77.6メートル)や国内最高の成田空港の塔(87メートル)を抜いている。
頭頂部の外部に取り付けられていた工事用の足場の一部は撤去され、全面ガラス張りの管制室(約40坪)が出現している。管制室のフロア中央には高さ約80センチの段差が設けられる予定で、管制官はより高い視点からこの窓越しに空港全域を目視できるようになるという。
外観工事は今年3月末に完了予定。その後、内装工事・機器の搬入・運用テストなどを行い2010年10月、建設中のD滑走路・新国際線旅客ターミナルビルなどと同時期に供用を開始する。空港事務所(国土交通省東京交通局)によると、現行の塔は新管制塔の供用開始後もバックアップ設備として引き続き運用を続けるという。
新管制塔の位置は、現行の塔の約200メートル北にあたる第2駐車場(P2)付近。空港内道路などから現在、完成間近の新管制塔の地上部分から頭頂部までを間近に見ることができる。