羽田空港と都心・浜松町を結ぶ東京モノレールは9月10日、同社の開業50周年を記念した新型車両「10000形」を導入すると発表した。
新型車両は現行の「2000型」を基本に、「スマートモノレール」をコンセプトに新たに設計された。羽田空港を利用する多様な旅客に対応するため車内にはスーツケース用の置き場を充実させるほか、車窓からの景観を意識した座席配置を採用し、クロスシート間隔を現行の「1000形」車両より20%ほど拡大する。インテリアでは座席や車両間貫通扉のデザインに「和のもてなし」を表現する演出も施す。
情報サービスとして4カ国語表示にも対応可能な案内用液晶ディスプレーを各ドアト上部に設置するほか、公衆無線LANサービスを設置し車内での高速インターネットの利用も可能にする。
新車両は「人と環境に優しい『スマート』な車両」を目指す工夫として、新しい運転制御システムによる安全性向上を実現するほか、社内の冷房能力を高めるため車両間に従来はないガラスドアなどを採用。「省エネルギー性」「環境性」に配慮しつつ、車内の快適性向上を図るという。
車両外観は、同鉄道の沿線の特徴である豊かな緑をイメージした「グリーン」、空と水をイメージした「スカイブルー」と「ブルー」をグラデーションで帯状にデザイン。羽田空港の地上アクセスに新たな色合いを添える。
同社が新型車両を導入するのは17年ぶり。運行開始は2014年7月を予定。