未来館で「おかね道」展-実験でお金・人間・社会の関係ひも解く

企画展「波瀾万丈! おかね道-あなたをうつし出す10の実験」の「実験場」の一つ。

企画展「波瀾万丈! おかね道-あなたをうつし出す10の実験」の「実験場」の一つ。

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 台場の日本科学未来館(江東区青海2)で3月9日、企画展「波瀾(はらん)万丈! おかね道-あなたをうつし出す10の実験」が開幕した。

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 展示は、人々の生活に深く関わり、時に多くの人生を振り回し翻弄(ほんろう)する「お金」にフォーカスを当てる内容。行動経済学をベースに、お金の使い方に表れる人の意思決定と行動特性を10種の実験で明らかにし、人間の性質とお金、社会の動きとの関係をひも解いていく。「お金と正面から向き合い、行動するための心構え、いわば『おかね道』を身につける企画展」(同館広報担当者)。

 展示の総合監修には、大阪大学社会経済研究所行動経済学研究センター長の大竹文雄さんがあたる。10種の「実験場」では、実際の研究で用いられる手法をベースにしてカジノや宝くじ売り場なとの社会環境を疑似的に作り、参加者は初対面の人との駆け引きや切迫した状況での選択などを体験。それぞれ「実験」「実験結果のタネあかし」「日常や社会への生かし方」の3つのステップを踏みながら、お金に対する行動特性や普段の行動と社会問題との関連性を浮き彫りにしていく。

 同展の背景には、自然科学と社会科学の研究者たちが互いの領域を越えて手を取り合い、現代社会の具体的な問題解決に取り組もうとしている動きがあるという。「脳科学、心理学、ゲーム理論、物理学、経済学の総力を結集し、人間の意思・選択・行動の特性を踏まえて社会の仕組みを考え直そうとする新たな潮流を紹介する」(同)。

 開館時間は10時~17時。火曜休館(祝日と春休み期間は開館)。入場料は、大人=1,000円、18歳以下=300円。常設展示も観覧できる。6月24日まで。期間中、最新の科学的手法に基づく実験イベント、トークイベント、ワークショップも予定する。

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