伝統の味を受け継ぐ「型抜きノリ」-大森のノリ問屋がオリジナル商品を積極展開

川合海苔店のミニ「型抜きノリ」(左)とレギュラーサイズから抜き出した「動物」

川合海苔店のミニ「型抜きノリ」(左)とレギュラーサイズから抜き出した「動物」

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 川合海苔店(大田区大森北6)は、日本のノリ発祥の地・大森の伝統の味を受け継ぎながら、「型抜きノリ」などのユニークなオリジナル商品を積極的に展開している。

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 同社は1941年創業のノリ問屋。さまざまなノリ製品の製造・卸売り・販売を手がけ現在、自社工場から年間約1,000万枚のノリ(全型サイズ=縦21センチ・横19センチ)出荷する。同社ラインアップのうち定番の味付けノリや最上級の贈答用商品に加えて人気の高いベストセラーが「型抜きノリ」(ミニ=105円・焼きノリ全型1枚分、レギュラー=220円・同5枚または3枚分)。

 型の図柄は「乗物」「野菜」「パンダ」「海」など10種類があり、シート状のノリに細密なカットラインを入れ、「こだわりの味と香りをそのままに、型を抜いてもらうところから楽しんでもらう」(同社)趣向。同社社長の川合保正さんによると、図柄の変更や「クリスマス」などの季節限定柄の開発は随時行うが商品としての「型抜きノリ」は古く、すでに親子二代にわたって弁当作りやパーティーなどに利用する家庭もあるほどの人気だという。

 大森は日本のノリ発祥の地とされており、その起源は江戸時代にまでさかのぼる。同地域で採取した「あさくさ種」のノリが当時、江戸前の風味豊かな海産物として全国に広まった。国内のノリ生産のピークは1960年代後半~1970年代前半だったが、現在でも日本の食文化にはなくてはならない存在。「かつては需要の中心は家庭用やギフト用途だったが、最近ではコンビニなどでのおにぎり製品などでの使用が増加している」(川合社長)という。

 「型抜きノリ」などの商品は、同社のインターネットショップ「ぱりぱりファクトリー」や大田区の異業種交流グループから生まれた「ものづくり大田LLP」のECサイトでも販売する。

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